2013年8月30日金曜日

Enabling new types of web user experiences

Enabling new types of web user experiences - W3C Blog

W3C Closing the Gap task forceに取り組んでいる UXデザイナーの Scott Jenson氏による文章。モバイルにおけるWebの新しいエクスペリエンスについて。

モバイルにおける、Webアプリ VS ネイティブアプリの論争は、ネイティブの勝利で決着がついた。現在の単一プラットフォーム全盛下ではネイティブのデメリットはミニマイズされいているが、今後、端末やスクリーンの多様化、スマート化など状況が変わると求められるものも変わる。今まで我々はWebアプリをどのように作るか、という点にフォーカスし過ぎるあまり、どのような体験をしたいかという点を疎かにしてきた。Webはどのように体験されるべきか、近視眼的視野を捨て議論したい。

Web UX Style 1: ネイティブアプリの置き換え

  • アプリ一覧リストへの統合
  • 任意のWebページからのインストール
  • OSのタスクスイッチャーへの統合
  • 外部ページのリンクを別ブラウザで開ける
  • Singletonルールを強制する
  • バックグラウンドでの動作
  • システムレベルのノーティフィケーションへの対応
  • Web UX Style 2: オンデマンドインタラクション
    世の中にスマートデバイスが爆発的に増え(映画ポスターからドアノブ、トースターetc)、それらがユーザとインタラクトしていく可能性を秘めている。すべてのスマートデバイスのために、ユーザ側でそれぞれのネイティブアプリを保持し続けるのは数学的に不条理。この複雑さを解決できるのがWeb。

    現在、Webを呼び出す手段はリンクかURLだが、QRコードやNFC、 Bluetooth 4 や Wifi Directなど、センサーによる可能性に目をつけている。これらリアルワールドとWebのリンクは、Webアプリのユニークな可能性なので、W3Cはwireless discovery serviceをすすめるべき。Webブラウザはユーザに代わって、URLを受け取るエージェントになる。

    受け取った結果は、必要に応じてWebサービスを介するべき。discovery serviceで見つかったオブジェクトがJSONなどの共通フォーマットでストアされれば、どのWebサービスでもインターオペラビリティを保持しながら読み書きが可能になる。

    Web UX Style 3: マルチスクリーンインタラクション
    マルチスクリーンのインタラクションは、映像を流すだけに限らない大きな可能性を秘めている。

  • Web UX Style 3: discovery serviceのWebアプリへの拡張
    前述したdiscovery serviceは、すべてを見つけるためのユーザサービスである一方で、Webアプリにとっても同様の可能性がある。
  • 共通のカテゴリ化を図るデバイスとサービスのトポロジーを探る
    例えばプリンタやディスプレイが、アプリケーションなどを通じて、その機能を共有するようデバイスに対して促進する。
  • Conclusion

    While there is clearly a significant amount of work just to make basic web apps more viable, there are also several things the mobile web can do to encourage a new type of interaction such as offering a model that allows the web to pervade the physical world, allowing anything to have a ‘web page’.
    In addition, the ability for web based devices to find and interact with each other, both at the user and programmatic level needs to be encouraged.

    Webにはまだまだ、やらねばやらぬことがある、という感じ。前途洋々。

    2013年8月28日水曜日

    Updating about Arduino Yún (video preview!) and Arduino Robot

    Arduino Blog » Blog Archive » Updating about Arduino Yún (video preview!) and Arduino Robot

    発表後、なかなか音沙汰のなかった Arduino Yún と Arduino Robot について、その後の情報がアップデート。

    Arduino Yún こと wifi対応linuxボードは、Arduinoにとって新しいステップなので、開発が想定より遅れている。スペックの変更も検討されており、当初 8MB Flash と 32MB RAM の予定だったが、それだとユーザによるパッケージ追加用の領域が十分にとれないので、それぞれ倍の16MB Flash と 64MB RAMへ変更することになった、とのこと。

    ちなみに、同じ小型Linuxボードである Raspberry Pi は、512MB RAM(TypeB)を積んでいる。ほとんどパソコンに近いRaspberry Piと、あくまでも組み込み専用機であるArduinoとの違いか。

    いずれにせよ、頑張っているようだがもう少し時間はかかりそう。

    2013年8月22日木曜日

    Share Your littleBits Project!

    Share Your littleBits Project! « littleBits

    littleBitsでProjectをアップロードしたら、Teaser Kitがもらえるというキャンペーンを実施中。

    キャンペーンはさておき、、、画期的でカラフルなプロダクトであったり、聡明でパワフルな女性CEOであったり、そういうところに注目が集まっているlittleBitsだけれども、個人的にはそれと同じくらい、ユーザとのコミュニケーションやコミュニティ作りの取り組みについても、注目に値する面白い企業だと思っている。

    littleBitsでパーツを買たユーザーが、自分なりの作品を作る。その内容をlittleBitsにレポートすると、ユーザーのプロジェクトとしてlittleBitsのサイトで紹介される。それを見た別のユーザや新規顧客が工作に興味をもって、littleBitsの製品を購入し、工作にチャレンジをする。以下繰り返し。

    うまくワークするなら、本当にいい循環。本質的で、意味がある、いい取り組みだと思う。

    2013年8月21日水曜日

    Interview: Alcatel-Lucent on WebRTC with Anne Lee

    Interview: Alcatel-Lucent on WebRTC with Anne Lee - W3C Blog

    Alcatel-LucentでCTOを務める Anne Leeへのインタビュー。WebRTCと既存のテレコミュニケーション業界について。

    WebRTCは、電話の世界、通信会社が提供するIMS(IP Multimedia Subsystem)とWebの世界とをつなげる。デバイスやサービスを超えて、統合されたソリューションを提供できるようになる技術。既存の電話網の世界のメリットをあげつつ、WebRTCの活用の可能性を語る。

    とはいえいいところばかりでもなく、通信企業にとってP2Pでリアルタイムコミュニケーションを実現するWebRTCは、当然ながら破壊的技術になる。"What is the most disruptive part of this?" という問いに対して、

    There will be more flexibility and a wider selection of ways to communicate. It may also someday not just augment but replace dedicated hard phones. The question will be how to monetize the new opportunities.

    インタビューを読んで、マクルーハンかなにかだったか、“新しいメディアは旧メディアを飲み込んで、メタファーとして使うようになる”というような指摘をどこかで読んだのを思い出した。スカイプを前にしてもしぶとく生き残った電話というメディアが、WebRTCでいよいよ、問われ時が来るのかもしれない。

    2013年8月19日月曜日

    Yamaguchi Mini Maker Faire レポート

    Make: Japan | Yamaguchi Mini Maker Faire レポート

    Yamaguchi Mini Maker Faire のレポート記事。

    山口県の山口情報芸術センター(YCAM)で開催。openFrameworks開発者会議も同時に開催された。

    openFrameworksというのは初耳。サイトはここ → http://openframeworks.jp/ 少し調べてみよう。

    2013年8月14日水曜日

    Maker Camp: Day 8

    MAKE | Maker Camp: Day 8

    今週のメーカーキャンプのテーマは"未来を創造する"であり、LEDとDIYホログラムについて探求する。

    ゲストはGoogle X Lab Display Divisionのトップである Mary Lou Jepsen。彼女のプレゼンテーションが面白そうなのであとで見る。

    Why JavaScript Will Become The Dominant Programming Language Of The Enterprise

    Why JavaScript Will Become The Dominant Programming Language Of The Enterprise – ReadWrite

    エンタープライズ分野においても、Javascriptは支配的な言語になるであることを論じた記事。Appceleratorというモバイルアプリケーションの開発プラットフォームを提供する会社の、CTOによる寄稿。

    ブラウザ言語として誕生したJsだったが、デスクトップやモバイル、そしてサーバサイドのアプリケーションを記述するまでに至る。

    At least the next few generations of programmers are likely to treat JavaScript as their native programming tongue.

    どんなに素晴らしいポジションを得ようとも、その昔、素人ホムペに定番的なダサい言語であった頃の闇歴史は忘れない(笑)

    My open-source, do-it-yourself cellphone (built with Arduino).

    Arduino Blog » Blog Archive » My open-source, do-it-yourself cellphone (built with Arduino).

    Arduino GSM shield と Arduino GSM library をベースに作成した携帯電話を紹介。

    ディスプレイを備え、通話の発信/受信とTextmessagingが使える。20年前のNOKIA携帯に備わっていた機能程度は実現している。オープンソースなので、ハードウェアおよびソフトウェア両方のデザインファイルが公開されている。
    http://web.media.mit.edu/~mellis/cellphone/index.html

    Overall, I’m pretty happy with the current incarnation. It seems to be relatively robust, simple enough to assemble by hand, and functional enough to use everyday (although a long way from a smart phone). That’s my DIY cellphone.

    とはいえ、バッテリー、相当食いそうに思えるがどうなんだろう…

    2013年8月11日日曜日

    Maker Faire Tokyo 2013

    Maker Faire Tokyo 2013 | Make: Japan

    Maker Faire Tokyo 2013 が11月3〜4日で開催される。先立って、出店の募集が開始している。締め切りは8月27日。

    今年はさらに規模を拡大して、未来館だけでなく隣のタイム24ビルにも拡張されるらしい。昨年は未来館だけでもかなりのボリュームで、一日で見て回ることができなかったのに…

    2013年8月9日金曜日

    Adafruit donates its first pick and place machine to NYC Resistor Hackerspace @nycresistor

    Adafruit donates its first pick and place machine to NYC Resistor Hackerspace @nycresistor « adafruit industries blog

    Adafruit が不要になったチップマウンタを、NYC Resistor に寄贈する。

    新しい Samsung Techwin SMT SM482 を導入したので、旧型のマウンタは不要になったが、愛着があるので、売るよりも、オープンソースハードウェア界隈にとって有効に使ってくれる人やグループに寄贈したい、と考えてNYC Resistorへの寄贈を決めた。

    もらう側はありがたいのかどうかわからないが、Adafruitらしい話。

    音声合成LSI - AquesTalk pico LSI

    音声合成LSI - AquesTalk pico LSI

    テキストを音声に変換して出力してくれるLSI。AquesTalk pico LSI という製品。

    デモのビデオを見ると、ArduinoからマイコンをはずしてこのLSIに付け替えるだけで、音声合成ボードを作ることができる。シリアルコンソールからアルファベットを送ると音声を出力してくれる。言い回しによっては聞き取りにくい場合もあるけれど、シンプルな文章であれば問題無さそう。

    読み上げマシンが作れそう。これはちょっと面白い。

    このLSIは、秋月電子で850円で売ってる。ちょっと買ってみようかな 。ちなみに、声には種類があって、選べるようだ…

    • かわいい系の女声
    • 落ち着いた女声
    • ロボットの声
    • ゆっくりな女声
    • 落ち着いた男声

    2013年8月7日水曜日

    'It would be fatal if we were still shipping the same Raspberry Pi in 2016'

    'It would be fatal if we were still shipping the same Raspberry Pi in 2016' | News | TechRadar

    Raspberry foundation 創設者であるEben Upton氏のインタビュー。

    長いのであとでよむ。。

    2-Player Pong Game with Arduino Uno

    MAKE | 2-Player Pong Game with Arduino Uno

    Arduino Uno を使ってPongを作る方法を紹介。

    パーツはUnoに、PCD8544というLCDとダイアル型のポテンショメータをつなげるだけ。Pongのスケッチが、githubで公開されている。

    2013年8月5日月曜日

    Over 5 Million Smart Watches Estimated to Ship in 2014

    Over 5 Million Smart Watches Estimated to Ship in 2014

    調査会社Canalysの発表したスマートウォッチ市場市場について。

    同社では2014年に、スマートウォッチの出荷が500万台を越えると予測している。
    プレス資料 Small tablets drive big share gains for Android

    ここ数年を俯瞰すると、
    2012年:SonyとMotorolaが市場を牽引し33万台が出荷
    2013年:kickStarterで支援を受けたPebbleも登場し、50万台以上が出荷されると推定
    2014年:Apple、Google、MS、Samsung などから次世代品が登場し500万台に拡大
    という流れ。

    These companion devices will not replace smart phones, but rather complement them as "appcessories".

    スマートフォンを代替するものではない。しかし、"appcessories(App + Accessory)"として補完する、とのこと。しかし、アプセサリーズって…

    4x4x4 LedCube Nano

    4x4x4 LedCube Nano - +galileo7+ Arduinoシールドの輸入・オリジナル製品の販売

    galileo 7 で販売する新商品。"4x4x4=64 個のLEDを立方体の形に空中配線したLEDCUBE を点灯・制御をするArduino 用シールド" とのこと。

    どういう用途に使うのだろう。

    W3C Highlights - August 2013 その2

    W3C Highlights - August 2013

    続き。Technology Highlights。

    Apps :
    HTML5 vs ネイティブ。タブレットの伸びはまだ大きく、多くの人々はブラウジングよりもアプリを使っている。ハイブリッド化も進む。ネイティブとの差を埋めるために、Webのstackに足りないものは何か?

    毎四半期、Dominique Hazael-Massieux はモバイルでのWebアプリケーションに関する活動サマリを、Standards for Web Applications on Mobile: current state and roadmap に公開している。このセクションではその中から言及する。

    2012年に Core Mobile Web Platform ("Coremob") コミュニティグループが発足。1月にはCore Mobile Web Platform — 2012 を公開。5月には、Web and Mobile Interest Group をコミュニティグループをフォローアップする新しいWeb and Mobile インタレストグループをレビューした。

    ネイティブとのギャップを縮めることは、2013 Headlights projectsの議題。直近のapp technologyに関する進捗は以下。

    • Web-based operating systems :
      W3C は 2012年10月に、System Applications Working Groupを発足。ネイティブアプリに相応するruntime enviromentsやセキュリティモデル、APIなどを定義。
    • Packaging and Offline Use :
      All Cacheは広く採用されているが、多様なユースケースに十分に応えられていないため、Web Applications Working Group で議論が継続。次世代のApp Cacheユースケースと、JSONベースのフォーマットが検討開始。
    • Performance :
      2012年12月以降、Web Performance Working Group は3つの勧告を公開。加えてW3Cは、Workshop on Web Performanceで討議された案について再チャーターすることを提案。
    • Security :
      Web Application Security Working Group は、Cross-Origin Resource Sharing と Content Security Policy 1.0 の勧告候補を公開。XML Security Working Group は、XML Encryption と XML Signature のための4つの勧告を公開した。
    • Payments :
      OWPではペイメントに関する企画はまだ定まっていない。特にPCと比べモバイルにおいては。Payments Task Force for Headlights 2013 では、Webベースのペイメントの機会とチャンスを伺っており、2014年のワークショップを組織し始めた。

    W3C Highlights - August 2013 その1

    W3C Highlights - August 2013

    W3C が公開した過去半年の活動ハイライト。まずさわりから。

    オープンウェブプラットフォーム(HTML5をそのコアとした、リッチで、インタラクティブで、クロスプラットフォームなアプリケーションのプログラミング環境)の採用が本格化している。

    W3Cのコミュニティは、モバイルにおいてオープンウェブプラットフォーム成功が成功するために多大な注力を行なっており、能力やパフォーマンス、互換性のなどにおいて発展させてきたが、まだ十分ではない。

    Web for All :
    世界中の人々が、共有や仕事、創造を行う上で、Webは重要な役割を果たしている。Webがすべての人に使われるために、W3Cは多用な要求に対応できるスタンダードを追求し続ける。

    Industry Transformation :
    モビリティ、ソーシャルネットワーキング、そしてユビキタスネットワーキングは、すべての産業を変化させつつある。Webはさまざまなデバイスを使う人々にリーチするために、もっとも経済的な方法である。この半年の間に、電子出版、自動車、テレビ、エンタメ産業に重要な前進をもたらした。

    Inclusion and Participation :
    多くのステークホルダの参加を促すために、コミュニティグループなどさまざまな開発者主導に努めている。Webに繁栄と技術面での相互運用性をもたらすために、広くインターネットのエコシステムにいるパートナーたちとコラボレーションもしている。

    これらに関する、過去半年のハイライトと今後の優先項目に関するレポートである。

    W3C Highlights

    W3C Highlights - W3C Blog

    趣旨とは関係ないが、W3Cでは現在、50のWorking Groups、15のInterest Groups、132 のCommunity Groups、そして3つの Business Groups が動いている。大きい。

    ハイライトについては、あとでみる。